村主『日常』
第一声は「♯つかぽんの日常 じゃねぇか!」
それはさておき、これだけ並ぶとなかなか壮観である。まとめて読むと、その世界に確かに存在するつかぽんの好感度がグンと上がる。
今というタイミングもよかった。
思春期の女の子の無邪気な様子、ひとつの出来事に対する感情がひとつではない様子、自分の感情を的確に表す言葉を持たない様子、思惑や行動がどうにも結果と噛み合わない様子が、センチメンタリズムたっぷりに描かれている。
一つの超短編ごとに物語があって、「日常」は贅沢な作品集となっている。作品集というより、神様の日記だったのかもしれない。
ちなみにマイフェイバリットを挙げると、「つかぽんは嘘をついた」「雪の音はぐぐぐ…だな」「委員長は頭が良すぎる」といったところだろうか。